保育士も保育園だけではなく、児童厚生施設(主に児童館)で働くケースが増えてきております。 今までは公設公営のみでしたが、公設民営・民設民営の児童館も近年増えてきており、民間企業・NPO法人・また保育園との併設として設立が増えております。 保育園や幼稚園の仕事に比べて、児童館の仕事というとイメージしにくいと思いますので、詳しく解説していきます。
児童厚生施設ってどんな場所?
児童福祉施設のひとつです。 児童に健全な遊びを与えて、健全育成を図る目的で設置された施設のことを言います。 概要としては以下6種類に分かれています。 保育士が勤務するのは(1)〜(3)までの児童館です。
- 小型児童館
- 児童センター
- 大型児童館
- 児童遊園(公園)
- こどもの国(東京都に一つのみ)
- 国立総合児童センター(東京都に一つのみ)
参考:平成14年版 青少年白書
児童館の分類
上記(1)〜(3)が児童館です。 それぞれの違いは規模と機能によって分類されています。 機能により配置される職員も合わせて変わるようになっています。
- 小型児童館
一般の方が想像するいわゆる児童館というところです。 地域密着として狭い地域をカバーしています。 - 児童センター
上記小型児童館の機能に加えて運動増進機能を持っています。 そのため、体力増進指導者が配置されます。 - 大型児童館
上記二種よりもさらに大きく都道府県内(または広域)を管轄しています。 大型児童館の中にもA型/B型/C型に分けることができますが、それぞれ宿泊施設の有無や研修室などの有無によって分類されています。
参考:http://www.jidoukan.or.jp/new/uploads/maruwakari_6.pdf
児童館ってどんな場所?
健全な遊びを通して、子どもの生活の安定と子どもの能力の発達を援助していく拠点施設とされています。 具体的には、規模や内容によって様々ですがおもちゃや絵本などが用意されていて、子ども(18歳未満)なら誰でも自由に遊ぶことができる場所です。 また、それぞれの施設によってイベントが頻繁に行われており、地域交流の場としても利用されています。
児童館の仕事内容
一般的な児童館は保育士免許がなくても働くことができます。 保育園と違うのは、0歳から18歳までの子供と子育て家庭が誰でも利用するという点です。遊びだけではなく生活の場を提供するという点で世間的にも重要な仕事だと言えます。子供と長い時間関わることにより、地域や人とのつながりを感じることができる点が児童館で働く保育士さんの一番のやりがいといえるでしょう。
逆に大変な点としては、小学生以上が主な対象となることによって、喧嘩の仲裁・家族からのクレームの対応について苦労するということが挙げられます。小学生高学年ともなると喧嘩は大人顔負けとなりますし悩みの種です。
児童館の給料事情
普通の保育士と給与はほぼ変わらないと言えます。 20万前後というところがほとんどです。 ただ、クラス担当がないのと行事による残業もありませんので、非常に楽な職場だと言えます。プライベートを充実させたい保育士さんにとってはぴったりと言えます。
児童厚生施設に転職するには
求人自体は非常に少ないと言えます。 保育園の数は25,000箇所に対して、児童館数は4,673館(平成15年 厚生労働省調べ)とそもそも場所が少ないです。