晴れて保育士になって一年目。子供と触れ合って事務作業をして保護者と連絡を取って・・・と、覚えることだらけの忙しい毎日を送っていることでしょう。とはいえまだまだ保育士になりたての身。先輩や上司から課題として、「今後どういう保育士を目指していくのかを決め、そうなるための目標を定めるように。」等言われる方も少なくないのでは。しかし、いざ目標を立ててみようとしてもなかなか具体的な目標は思い浮かばないもの。「そもそも目標を立てる意味って?まだ右も左もわからないのに目標なんて立てられない!」なんて思っている方もいるのでは。でもちょっと待ってください、目標を立てる意味をきちんと理解し、立てることができればただ課題をこなすだけじゃなく、自分の成長にとても役立つものです。今回は、その目標を立てる意味・立て方のコツを教えます!
この記事の目次
新人保育士が目標を立てるべき理由は?
~マンネリ化を防いで仕事にメリハリをつける~
毎日の仕事に意味を見出し、やる気をアップさせることは目標を立てる意味の一つです。最初は何もかもが初めてで覚えることも多く大変だと思います。しかし、忙しくはあるものの、その分成長も感じやすくやる気も長続きしやすいでしょう。しかし、ある程度仕事に慣れてくると作業感が増え、ただこなすだけになってきがちです。その状態が続くと、モチベーションが上がらず仕事全体を通してもなんとなくやっているだけになり、保育士としての成長も止まってしまいます。目標設定が出来ていれば、日々の仕事の中でそれを達成しようとするので慣れた仕事も変化をつける努力をするようになり、それがやる気につながり結果として成長につながります。
~目標立ては成長への道しるべ~
しっかり目標を立てること・それをこなすことは保育士としてのスキルアップに役立ちます。あとで目標の立て方のコツとしても説明しますが、大きな目標とそれを達成するための小さな目標に分けて設定すると良いでしょう。毎日の仕事の中でその小さな目標を達成していくと大きな目標が達成でき、その頃には自然と保育士として成長している。そんな構図を作り出すことができます。
~目標が定まっていると評価が得られやすい~
先輩や上司から良い評価を得るためにも目標を立てることは役立ちます。自分がどれだけ頑張っていても、そこを上司に気付いてもらえなければ正しい評価は得られませんよね?それでは仕事の楽しさも減ってしまいます。しっかり目標が立てられていてそれが先輩や上司に伝わっていれば、その達成に向けて取り組む姿を意識して見てもらえるはず。良い評価をもらえれば更に頑張ろうと目標達成の努力をし、またその姿が評価につながり・・・と、良いことづくめです。ただし、目標達成がおろそかになって口だけになってしまうと逆に負のスパイラルに陥ってしまうので注意です。
目標を立てる時に押さえておきたい3つのコツ
1.大きな目標を小さな目標に小分けにしよう
目標を立てる時、まず最終的にどうありたいか、一番大きい目標を考えましょう。例えば野球少年ならプロ野球選手になることなど、今実現できるビジョンが浮かばなさそうなものでも構いません。あなたが保育士として究極どうありたいかを目標に定めます。プロ野球選手になるには何をしなければいけないでしょう。甲子園に出るとかでしょうか?では甲子園に出るには何が必要?それを達成するためには?と、どんどん分けて小さな目標にしていきます。そうして今の自分にも出来そうな目標にまで落とし込めたら、あとはその道を辿っていくだけです。今すぐできる簡単な目標をどんどんこなしていくと、モチベーションアップにつながるメリットもあります。
2.記録を取って歩んだ道を振り返ろう
二つ目は、設定した目標の進捗を記録することです。すぐできる小さな目標も、記録が積み重なればそれなりの量になります。それは自分がやった努力の証であり、最終目標に近づいていっていることが目で見てわかるため、継続していくための大きな原動力となります。また、設定した目標の中には達成できなかったものも出てくると思います。それも記録として残しておけば、なぜ達成できなかったのか、どうすれば良かったのかを振り返って分析することができます。
3.楽しもう!
何をするにしても、結局一番大事なのは楽しむことです。好きこそものの上手なれという言葉をご存知でしょうか?好きなことや楽しいことは多少面倒なことがあっても気にせずやれてしまいますよね。それは目標を達成していく上でも同じこと。楽しめてさえいれば目標に向けた努力も継続していけます。逆に楽しめていない時は、無理に進めても逆効果になりかねません。すぐ出来る目標をたくさん立てるのも記録をつけるのも、達成感から楽しさを得るためです。他にも、何か目標を達成出来たら自分にご褒美を用意する等、楽しく進められる工夫をしましょう。
キャリアに応じた目標例
ここまでで、目標を立てる意味・メリット・コツについてお教えしてきました。とはいうものの、それでいざ保育士として目標を立てようと思っても、なかなかすぐにはできないもの。なぜなら新人なのですから。なので、保育士の目標例を1年目・2年目・3年目以降のキャリア別で紹介しますので、自分の目標を立てる参考に役立ててください。
~1年目~
保育士になったばかりの1年目。社会人としてもはじめての1年目となる人も多いでしょう。1年目の目標は社会人として一人前を目指したり、職場に慣れることを目標にすると考えやすいでしょう。
【例】社会人としても保育士としても1年目なので、まずは報告・連絡・相談といった基本や、マナーについてきちんと学ぶこと。そして、いち早く職場の業務内容を覚えて一人前になりたいです。ゆくゆくは、子供達から信頼される保育士になりたいと考えていますが、まずは基本が備わっていることが大事だと思います。なので、そのための第一歩として子供達の名前を覚えることや、先輩方の子供との接し方を手本にしたり、些細なことでも一つ一つを確実にこなしていって自分に出来ることを増やしていきます。
~2年目~
まだ慣れない部分もあるとはいえ1年を働き通したというのは立派な実績。その1年を振り返って、その改善を目標にするといいでしょう。
【例】2年目に入り、仕事にもある程度慣れてきたので自発的に行動することを目標に据えた1年にしたいです。昨年は、初めてのことも多かったため自分から行動するよりも指示を待つ場面が目立っていたと思います。自分の頭で、何をすべきかを考え行動を起こすように心掛けたいです。また、それは子供たちに対しても同じで、一人ひとりの個性を見極め、それぞれに合った指導を考えていきたいです。
~3年目~
3年目に入ると、自分の得意不得意も分かってき、まかされる仕事も増えていることでしょう。また、人によっては後輩ができているかもしれませんね。子供たち一人ひとりだけでなく、クラス全体に目を向けたり、保護者のことを意識したりと視野も広がってくることでしょう。新しく見えてきたやるべきことに対しての目標を立ててみると良いかもしれませんね。
【例】今年は、子供達以外にも保護者の方々との関わりや、園の運営面等にもフォーカスをあてていきたいです。例えば、送り迎えの際には子供達が園でどう過ごしているかや、些細な世間話でもいいので保護者の方々と会話を交わすことで密なコミュニケーションを取り、保護者にとって身近で信頼のおける存在を目指します。会話の中には、園の改善につながる要望やヒントが隠れているかもしれないのでそれを逃さないようにし、子供達の過ごす環境をより良いものにしていきます。そうやって、今自分に出来ることを常に考え、それを自主的に実行していくことで園を引っ張っていける存在になります。
まとめ
目標を立てることは保育士としての成長に欠かせない大事な要素。今すぐやれる小さな目標を沢山立てて、最終目標までの道をつくりましょう。目標達成に向けて一生懸命になっている姿は、上司や先輩、保護者に良い印象を与えるだけでなく、子供達にとっても良い先生として映ることでしょう。しっかりとした目標を定めて、理想の保育士を目指して頑張りましょう!