保育士や幼稚園教諭になるためには資格が必要です。
ではその資格の取得難易度はどの程度なのでしょうか?
似たような資格のイメージがあるかもしれませんが、それぞれの職種の仕事内容も異なれば試験内容も異なります。
今回は、保育士と幼稚園教諭の試験の難易度や内容、予習する際のポイントなどを紹介します!
でもその前に!そもそも保育士と幼稚園教諭の違いってご存知でしょうか?
どちらも子どもと接する仕事には変わりないですが、仕事内容には明確な違いがあります。
自分が目指しているのはどちらなのか、きちんと見極めた上でどちらの資格を取得するか決めましょう!
保育士って?
保育士は子どもを保育することが仕事になります。
しかし仕事は子どもを預かることだけではありません。
保育所は「保育を必要とする児童を預かり、保育する」ことを目的としています。
子どもたちの生活全般のお世話をしながら、心身の発達を促し、社会性を養うこと。
そして、食事や睡眠、排せつ、清潔さ、衣類の着脱などの基本的な生活習慣を身につけさせることが必要になってきます。
幼稚園教諭って?
教諭という名前の通り、学校の先生というイメージですね。
幼稚園は「義務教育及びその後の教育の基礎を培う」ことを目的としています。
幼稚園教諭は子どもたちの個性を把握し、運動・音楽・遊びを通じて子どもたちの成長を促します。
幼稚園教諭免許は基本的に学校に通って取得することができますが、社会人になってから取得するには幼稚園教員資格認定試験を受ける必要があります。
保育士試験の難易度は?
保育士試験の合格率は10~20%といわれています。
保育士試験は筆記試験と実技試験があり、両方に合格しなければなりません。
筆記試験には以下の科目があります。
- 保育原理
- 教育原理
- 社会的養護
- 児童家庭福祉
- 社会福祉
- 保育の心理学
- 子どもの保健
- 子どもの食と栄養
- 保育実習理論
合格ラインは各科目100点満点のうち6割以上です。
合格した科目は最大3年間有効のため、1回の試験で全て合格する必要はありません。
また、幼稚園教諭などの資格があると一部の科目が免除される場合もあります。
実技試験のには以下の科目があります。
- 音楽表現に関する技術
- 造形表現に関する技術
- 言語表現に関する技術
この中から2科目を選択する必要があります。
総合して、保育士試験は難しいと言えます。
その理由として、筆記試験の科目数が多いこと、実技試験の対策不足などが挙げられます。
しっかりと情報収集し、対策を練って挑まないといけません。
幼稚園教員資格認定試験の難易度は?
幼稚園教員資格認定試験の合格率は公には非公開ですが、大体5~20%といわれています。
試験は筆記のみで、1次と2次の2回にわたって実施されます。
1次
- 教職に関する科目1
- 教職に関する科目2
2次
- 一般教養科目
- 教職に関する科目3
- 指導案の作成に関する試験
合格ラインは各科目100点満点のうち6割以上です。
また、幼稚園教諭には受験資格があり、
- 保育士として3年以上従事した者
- 大学(短大を含む)に2年以上在学し、かつ、62単位以上を修得した者
- 高等専門学校を卒業、または、これらの者と同等の資格を有する者
- 高等学校を卒業した人、大学への入学資格を有する者
- 受験する年の4月1日時点の年齢が満20歳以上の者
上記の条件を満たしている必要があります。
こちらの資格もやはり難易度は高いです。
幼稚園教員資格認定試験は比較的新しく、対策講座があまり浸透していません。
独学で勉強するしかないという状況がこの試験を難しくしているのかもしれません。
保育士・幼稚園教諭試験の勉強は学校・通信教育・独学どれがいい?
学校
学校の場合は数年かけて単位を取得し、卒業することで資格を取得できます。
学費がかかる、時間がかかるなどのデメリットはありますが、試験の受験が不要というメリットがあります。
通信教育
市販されているテキストと比べ数倍のボリュームのオリジナルテキストが手に入り、質の高い指導が受けられます。
また、実技試験の対策もすることができ、合格率はぐっとあがるでしょう。
通信講座には費用がかかってしまうのがネックです。
独学
試験勉強用のテキストはたくさん販売されているため、独学もひとつの手です。
しかし、たくさんのテキストから自分にあったものを選ばないといけなかったり、法改正の情報を自身で収集しないといけないなど、学校や通信教育に比べると手間がかかります。
また、市販の実技のテキストは通信教育のものに比べ、クオリティが低い傾向があるようです。
まとめ
保育士と幼稚園教諭、どちらの資格も難易度は高いです。
しかし、保育業界は人手不足で需要が高いため、取得することには非常に価値があります。
また近年、教材の充実で勉強がしやすかったり、法改定で試験の難易度が下がったりと取得の難易度が変化しています。
決して簡単にとはいきませんが、憧れの保育業界で働くためにこの機会に資格取得を考えてみてはいかがでしょうか!